2024年06月10日
「お客様は神様です」という言葉、聞いたことありますよね。
でも最近、この考え方が通用しなくなってきているのです。その理由は「カスタマーハラスメント(カスハラ)」という言葉の登場です。カスハラとは、お客様が従業員に対して行う理不尽なクレームや要求、嫌がらせのこと。例えば、このような行動・言動です。
- 「お前、仕事できないなら辞めちまえ!」と大声で怒鳴る
- 些細なミスを理由に土下座を強要する
- 「ネットに書き込んでやる」と脅す
こんな非常識な行為は普通は考えられません。でも実は、6~7人に1人の従業員がカスハラ被害に遭っているというデータもあります。
なんでこんなカスハラが増えているのでしょうか。その背景には、
1.SNSの普及で、お客様の「発言力」が増したこと
2.過剰なサービス競争から、お客様の要求レベルが上がったこと
などが挙げられます。つまり、「お客様は神様」という意識が行き過ぎて、お客様のわがままを許容する風潮が生まれてしまったのです。
でも企業も黙っていません。カスハラから従業員を守るため、
- カスハラ対応マニュアルの作成
- 従業員向けのカスハラ研修の実施
- 社内の相談窓口の設置
など、さまざまな対策に乗り出しています。トップ自ら「カスハラは許さない」というメッセージを発信する企業も増えてきました。
カスハラ問題は、単に企業だけの問題ではありません。私たち消費者一人一人が、「お客様だから何をしてもいい」という意識を改め、従業員の人権を尊重することが大切です。
健全な企業と顧客の関係を築くために、みんなで一緒に考えていきましょう。カスハラのない社会を目指して!