2023年11月10日
楽天グループの2023年1~9月期連結決算は、純損益が2,084億円の赤字となりました。
赤字の原因は携帯電話事業で、基地局整備の負担が大きく、携帯電話事業の営業損失は2,662億円とかなり大きな金額になりました。
対策として、KDDIの通信網を借りるローミングの契約見直しなどを行うようですが、そうすると今後10年間で約1万局の基地局が必要になります。
来年以降には社債の大量償還もあり資金繰りが心配されますが、三木谷社長は銀行の協力を得られているので大丈夫と言っています。
ただ悪いことばかりではなく、「最強プラン」の導入で解約数が減少し契約数は増加しているようです。「プラチナバンド」の割り当てを総務省から受けているので、今後のサービスに期待しましょう。
携帯電話事業という異業種参入には、当初から疑問視する声が多くありました。
三木谷社長は、携帯通信事業を3大キャリア(NTTドコモ,KDDI,ソフトバンク)が独占して閉鎖的になっている現状を打破しようと果敢に挑戦しました。
楽天グループは、ネット販売から金融事業まで拡大させ、安定した業績を確保していたにもかかわらずチャレンジしました。
一部の報道では、これだけの赤字を計上しながら、まだ強気な姿勢を崩さないと批判的な意見があるようですが、三木谷社長は、まだまだこれからだという思いがあり、事業を成功させるという信念があるからこれからも邁進していくでしょう。
「成功するまでやり続ける」という気持ちで、これからも頑張って欲しいと思います。
最近では、連日のようにコロナの影響でダメージを負った企業が、回復しきれずに倒産するニュースが報じられています。コロナの時期に借りたお金を返済していくのは大ですが、ぜひとも中小企業の経営者も、三木谷社長のように諦めず粘り強く生き残って欲しいと願います。
2018年09月10日
来年4月の新卒の採用もほぼ終わりとなりました。
再来年の新卒採用について、経団連会長が「就活ルール」を廃止する考えを示して、学生の間では戸惑いが広がっているようです。
少子化の影響もあり新卒採用には各社力を入れていますが、その反面大幅な人員削減を行う企業もあります。
栄養ドリンク剤「リポビタンD」や風邪薬「パブロン」などで知られる大正製薬ホールディングスでは、10年以上勤務、40歳以上の従業員約3,000名を対象に、早期退職優遇制度を実施。その結果、応募は948名にも達し、中堅として現場の中核を担うべき社員が一気に3割も退職するそうです。
大正製薬HDの2018年3月期の営業利益は前期比16%増ということなので、業績が悪くなった企業のリストラとは少し違うようです。
人が増えている割には利益が伸びておらず、一人あたりの生産性が低下している現状を打破するため、社員の意識改革を促すショック療法と言われています。
その真意のほどは定かではないですが、やはり長年頑張ってきた社員が辞めてしまうのは心苦しいものです。
「企業は人なり」というように、人を大切にする会社を目指したいものです。
2016年12月12日
国税局の統計に拠ると現在約70%の会社が赤字経営です。黒字の会社は30%弱です。
当社も赤字のお客様を何とか黒字にしようと日夜考えているのですが、赤字体質の会社は毎年赤字でなかなか黒字に成りません。
しかし下記の「黒字化の為の改善6項目」を着実に実践する事により、黒字経営に変わることが出来ます。
「黒字化の為の改善6項目」
1.売上を上げる
当たり前のことですが、経営者は営業、商品開発等売上を上げる努力をする事です。
売上の計算は「商品の価格×数量」や、「お客様の数×お客様1人当たりの単価」ですので、この計算を念頭に考えると良いと思います。
2.変動費を下げる
変動費とは、売上の変動に応じて変動する費用で「仕入商品、原材料、外注費等」の費用で、比較的金額が大きい費用です。
売上金額に対して、これらの変動費の割合を下げる努力をする事です。
3.固定費を下げる
固定費とは、売上の変動とは関係なく発生する費用で、「人件費、交際費等」の一般経費です。
無駄な費用を減らす事で固定費は下げることができます。
4.得意先の見直し
儲けさせてくれるお客様は誰か、お客様の見直しをする事です。
5.商品(サービス)の見直し
自社の「取り扱っている商品、サービスの方法」を見直す事です。
6.生産性を上げる(スピード)
何事も質良く早く出来ないかを考える事です。
改善6項目の1~3は数値目標を考えることであり、4~6は行動計画(アクションプラン)を考えることです。
当社のお客様もこの6項目を実践することにより、少しずつ黒字の会社が多くなり、現在では60%を超えるお客様が黒字経営をしています。
是非試してみてはいかがでしょうか。
2013年07月10日
私はここ2~3年営業について考えることが多くなりました。営業に関するセミナーに参加したり書籍やDVDを購入したりして、勉強してきました。
私も経営者として、開業以来それなりに営業活動をしてきましたが、2年程前に購入した「大前研一と考える 営業学」という題名の本により、営業に関する考えが大きく変わりました。
それまでは、営業とは自社の商品やサービスをお客様に買ってもらい、自社の売り上げを増加させることと単純に思っていました。しかしそれだけでは、お客様は買ってくれないし、売り上げを上げることはできません。
この本に営業とは「まずお客様の悩みや問題を解決してあげたり、顧客の業績に貢献することだ」と書いてありました。なるほどと思いました。その後多くの営業の本等を読みましたが、この考えは正しい様です。
これからは、この様な考えで営業活動をしていきたいと思っています。
2012年05月14日
私は「最近、読書をする時間が少なくなっているな」と感じていたので、早速近くの本屋さんに行きました。
以前、我々税理士事務所には「営業の禁止」や「広告の禁止」が業界で決められ、これらに違反すると仕事ができない「決まり」になっていました。そのため、営業や広告は行ってきませんでした。最近、これらの「決まり」が解除され、一般企業と同じ様にできるようになりました。
そこで我が事務所も営業に力を入れようと思い、営業の本を探しました。そして『大前研一と考える 営業学』という本を見つけました。もちろん、この本の著者は大前研一氏です。この本には、営業とは「セールス・パーソンが自社の商品やサービスを販売する仕事ではなく、本当にお客様が求めていることは何か、困っていることは何かを理解して、それらを解決してあげる仕事である。」と書かれていました。これはまさに私にとって、「目からウロコ」でした。
上記の様に読書することで物事の本質が理解でき、視野が開けていくことがよくあります。また読書により、さまざまな想像や創造ができます。ちょうど、5月10日の中日新聞にも「読書こそ 知の源」という題のパネル討論の模様が掲載されていました。読書の重要性を改めて感じました。
西川 和志
税理士法人 森田経営
代表社員
昭和54年7月19日生
主な資格:税理士、弁護士