2018年07月10日
先日、ベトナムのホーチミン戦争証跡博物館へ行ってきました。
ここはベトナム戦争がベトナムの人々に与えた影響を示すことを目的とした展示品を置く博物館です。ベトナム戦争の開戦は1955年で1975年4月30日に終結しました。私の記憶では遠い昔の話だと思っていましたが、それほど古いことではないのに驚きました。
戦争の詳しい内容は省略しますが、簡単にいえば北ベトナム・ソ連と南ベトナム・アメリカ軍の戦いだったようです。最後は、アメリカ軍が撤退し南ベトナム政府は無条件降伏して終結しました。
この戦争でアメリカ軍は「枯葉剤」を散布して、人が隠れる森林をなくし、同時に食物を育てる土地も破壊するという戦略をとりました。「枯葉剤」には、ダイオキシンなどを含み非常に毒性が強いもので、動物実験では奇形を生じさせることがわかっていて人体にも影響を及ぼすことを承知で行いました。その結果、ベトナム国内では出産異常が激増し、下半身がつながった結合双生児として生まれた「ベトちゃん・ドクちゃん」を覚えている人もいるかと思います。博物館には、このベトナムの人々を苦しめた枯葉剤の威力を示す膨大な量の写真や標本が並び、そのどれもが戦争が生み出す人的被害の凄まじさを物語るものでした。中には子どもたちに見せるにはあまりにも刺激が強すぎる生々しい写真もあり、日本では展示されないだろうなと思いました。
広島・長崎の原爆記念館に行ったときも思いましたが、あらためて戦争は人類に滅亡をもたらすだけで無意味な行為だと確信しました。アメリカ・北朝鮮をはじめ各国が核兵器を放棄し、お互い協力しあいながら平和な世界になるよう祈ってます。
西川 和志
税理士法人 森田経営
代表社員
昭和54年7月19日生
主な資格:税理士、弁護士