2009年11月10日
税務調査の3回目で今回は、税務調査があった場合の税務職員が行う税務調査の一般的な方法についてお話ししたいと思います。
(1)概況の聞き取り
税務職員は通常午前10時前後に訪問します。そして約1時間位は事業主に事業主の家族構成、社長の経歴や会社の歴史、現在の仕事の内容等の聞き取り調査をします。
それから現場の視察調査をします。
(2)売上の計上漏れの調査方法
税務調査で一番多いのが売上漏れです。売上が発生する受注の方法を聞いた上で税務職員は次の様な書類をチェックします。
売上関連の見積書、注文書、納品書、請求書、領収書、社長や社員の方の売上に関するメモ帳等です。
(3)仕入在庫・製品在庫の計上漏れの調査方法
売上漏れの次に多いのが在庫漏れです。商品や材料や貯蔵品の在庫漏れは、期末近くに仕入れた仕入れ状況を見ます。また仕掛品や製品については、翌期首以降に売り上げた売上状況を見ます。
(4)固定資産の計上漏れの調査方法
固定資産に計上しなければならない資産を経費にしてしまう例やまだ使える資産を除却処分する例も時々あります。これらに対処するため、工場内の機械等の固定資産の配置図を求めたり、無い事業所については、税務職員は自分で作成して、計上されている固定資産の明細とチェックします。
(5)架空仕入・架空外注の調査方法
これらの悪質な行為については、売上げ先との関連や、場合によっては、仕入先や、外注先の反面調査と言って、相手先を確認調査します。
(6)架空人件費の調査方法
これらについては、出勤簿、タイムカードや建設業等については出面帳等をチェックします。
以上が主に税務職員が行う税務調査の方法です。
西川 和志
税理士法人 森田経営
代表社員
昭和54年7月19日生
主な資格:税理士、弁護士